●その1 初顔合わせ〜設計委託  (SmartHouse-01)
「ホームページをみたんですけど・・・。」

Kさんから事務所に連絡があったのは去年(2004年)の11月末のこと。

家を建てるかどうかはまだわからないが、とりあえず相談したいということだったので"一度お会いしてお話を伺いましょう"と、事務所に来ていただきました。

Kさんご家族は、ご主人と奥様、そして小学校と幼稚園に通う二人のお子さんという家族構成。現在はご主人のご両親と同居しており、家を建てるのであれば、同じ敷地内にとのことでした。

建築現場を見せていただき、希望するプランや予算、設備など細かい要望は、「住宅調書」というアンケートに書いて、FAXで送っていただくことにしました。


ラフスケッチ
数日後、Kさんから送られてきた住宅調書の全体的な要点をまとめると、

・予算は1500万円(設計・監理料込)くらい。
・光が差し込むあたたかみのある家にしたい。
・年を重ねるごとに汚れや傷も益々居心地がよくなっていくような家にしたい。
・既存の住宅を残し、同じ敷地内に別棟で建てたい。
・現在同居する両親とは、これまでどおりお互い行き来しながらも、それぞれ干渉せず 独立して生活していけるようにしたい。
・モダンかつ素朴なイメージ、あたたかみのある空間。
・経済性を重視したい。
・無垢材を使いたい。
・少しのスペースでも畳がほしい。
・家の大事な部分に使用する材料の質は守りたい。

上記の要望と、敷地の大きさ(使用可能な敷地面積は約31.5坪)、既存住宅との位置関係から外観、間取りをイメージしていきます。
Kさんご夫婦には、「基本プランを作成するので、それをを見て判断していただきたい」との旨を伝え、ラフプランの作成がスタートしました。

既存の住宅と敷地


配置図
まず、敷地と既存住宅との配置を考えながら、各室の要望を住宅調書とヒアリングから読み取り、ラフスケッチを繰り返して形にしていきます。

各室の要望をまとめると、

●玄関/・造付の収納がほしい(ゴルフ用具が納まるスペースがあるといい)。
●リビング/・生活の中心の場にしたい。・子供部屋の近くがよい。・みんなで使える学習コーナーがあるとよい。・床に座っても良いような、目線が低くなるような感じで。
●キッチン/・システムキッチンでなくても必要なものがあればよい。・大きなキッチンはいらない。・明るく光が差し込む。・夫も料理や後片付けをするのでわかりやすい配置に。
●ダイニング/・独立開放型(リビングキッチン)がよい。・キッチンとの流れをよく。・食事する以外に子供が学習したりする。
●ユーティリティ/・主に洗濯をする。・外でも中でも、洗濯物を干せるスペースを決めておきたい。
●夫婦寝室/・洋室がよい。・納戸、ウォークインクローゼットと併存させたい。・光が差し込む、すっきりしていながらもロマンチックな感じにしたい。
●子供室/・男の子(小学生)と女の子(幼稚園)のそれぞれにベット、おもちゃ収納が欲しい。・学習机はみんなで使う学習スペースか、各子供部屋ごとに設けるか迷っている。
●脱衣室/・洗面室と併用型で。・あまり生活感を出さずにホテルのような感じにしたい。・イスを置きたい。
●その他必要な部屋/・衣類納戸、家族の衣類をまとめて一箇所に収納したい。


これらの要望を踏まえた上でプランニングを進めていきます。

1F PLAN(スケッチ)

2F PLAN(スケッチ)

南側エレベーション(スケッチ)
この住まいは何と言っても敷地からの制約(既存建物に囲まれた有効敷地面積とその形状)、そしてコスト面での制約から コンパクトな総2階プランのイメージがあり、片流れ屋根のシンプルな形となりました。

小さくても開放感のある空間を提供したく、2階部分に家族スペース(LDK)を配し、要望でもあった子供スペースをLDKと連結させました。

また、片流れ屋根を北上がりにし、その屋根裏を子供室のロフトとし、有効利用。

一番暗がりになる1F階段上り口部分は、2階屋根のトップライトからの採光を2階ホール、FRPグレーチング床を通し導いてみました。

小さな住まいだけに光、通風、そして何よりも広がりのあるシンプルな空間を実現できればと思っています。

こうしてこの住まいのプランが出来上がりました。これにエレベーションとセクションのスケッチを合わせたラフプランが完成し、Kさんご夫婦に提案。

そして、このプランを基本として家づくりをすることが決まり、設計委託となりました。

セクション(スケッチ)

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